06/22 収束定理と積分区間の分割

先週は3つの収束定理を使って積分と極限の交換をした.僕の経験ではその極限は関数列の極限が多いが,積分には積分区間があるのだから,積分区間E_n の極限もある.

 

Cor6.4 

E と単調増加列E_n の和集合の非交差が測度0なら区間も極限に飛ばせる

 

Thm6.4

積分の絶対値は連続.

 

Thm6.5 連続パラメータに対するLebesgueの収束定理

Lebesgueの収束定理は極限 ¥lim_{n ¥to ¥infty} で考えるけど,これを自然数nに取らなくてもいいわけである.

 

Thm6.6

関数列f_nの積分の可算和が収束すれば,可算和の積分と一致する.

Thm6.7(積分記号化での微分)

思い返せば微分操作も,差分hを0に飛ばすという極限操作なのだから,積分した物を微分するのにも収束定理が有効なわけだ.

これには3条件ある.

(i) 任意のtで,f(t, x)はX上可積分

(ii)ほとんどいたるところのxに対してf(t, x)はtについて微分可能

(iii)任意のtで,tの偏導関数の絶対値が可積分関数gで押さえられる.

 

Example 定義関数のフーリエ変換

昼休みは異なる位相空間へ送る写像を作るときの連続写像の取り扱いについて自分が混同していたところを先輩や質問コーナーで聞いていた.

連続についてまだまだ理解が足りていなかった.

 

講義はここまでで,演習ができていない.

1のリーマン積分はいいものの.

exp(irexp(i¥theta))の扱いが関数論のあれができてない

 

2の定義関数についてはちゃんと収束定理を適用できた

 

3の測度がすでに実数値であるときの積分の交換が予想以上に厄介だった.ここの判断ができないと研究ができないので,気をつけるべきところは常に自作プリントなどで確認したい.

4の判例作りは苦手なところだった.結局特徴的な関数列について,どんな特異性を持っているかの観察ができないと判例は作りにくい.

 

食堂でその後自習したが,後輩氏がすごく集中していたので集中していない自分を恥じ入った.カフェインを缶コーヒー2感午前10時と午後6時に飲んだが,後半のは頭がクラクラした.睡眠不足や.

 

発生学はまず勉強すべき章を攫って,各章の攻略手順を作った.スライドから物語が作れるように覚える.

その後,両生類の初期発生や,プラナリアの再生メカニズムでの極性がどう働くかの章を読んだ.ヤドクガエルの子育ての謎については総長のインタビュー記事とも合わせて興味深く読んだ.やはり野生での観察はすごい.きっとその場では数学屋さんが議論の働かせかたにアンテナを張るように,生物屋が2つの眼以上の物を総動員して野生の観察をするのだと思う.

 

研究にとって大事なのは螺旋力で,「掘りぬけたなら俺の勝ち!」という気概が基礎や心にあるのが良い研究者の一つの条件かという世間話をした.

 

明日は細胞生物学と神経系の発生,筋肉と骨格のまとめ.今までのまとめを作っておく.複素関数論のレポートとポーランド空間の原稿をまとめておく.